バレない工夫をあれこれ試しても、結局外掛かりも多くて弱気なファイトになっていまう鯛ラバ。
アワセを入れる、入れないを試したり針のアシストラインの長さを調整したり食い込みの良いロッドを使ってみたり。
しかし、春の乗っ込みや夏のイワシパターンなど、アグレッシブなバイトが得られる時にはガッチリフッキングになる経験をされた方も多いと思います。
これらの時期に共通して言える事は、ヘッドを攻撃する様な食い方。
昨年夏の九州遠征で実は一見乱暴とも思うようなパワーファイトについて感触を掴む事が出来ていました。
更に最近、キャスティングを始めとした斜め引きの釣りを続ける中で、戦術次第で鯛のバイトをコントロール出来るのでは?とも思うようになりました。
キャスティングなどの斜め引きで釣れる鯛は深いバイトが得られることが多いのです。
うまく行けば、通年OKなセッティングになるかもしれない可能性も。
もう一つヒントとなったのはひとつテンヤの発展です。
特に巻きテンヤと呼ばれる手法では、エサ付きながら鯛ラバと同じ巻き上げの誘いで大きな親針にガッチリと深くフッキングさせることが出来ます。
もちろんファイトはしっかりと竿を曲げた気持ちの良いパワーファイト。
同じ鯛を釣るのに対象的なファイトに違和感は募っていまいます。
そこで、鯛ラバの概念を覆すかもしれない試みとして、この時期を利用してフックのセッティングを見直せないかと思いました。
まずは迷いと意図しない外掛りを絶つ為、一本針仕様に。
そしてキャスティングでノーマル仕様を試していて気付いたのが「下アゴにフックが貫通したり、口の外に横掛かり」していることが多いこと。
これは、斜め引きさせた時にスカートやネクタイが真横に近い形でスイミングしているのに、フックは重みでそれらより「やや下」に位置するのが原因ではないかと思っていました。
また、ヘッドに襲いかかるようなラストバイトを確実に捉えることを考えると、ヘッドに近いショートセッティングが最適ではないかと予測しました。
このセッティングを試したところ、早速おもしろい結果が出始めました。
ご覧のように手のひらよりやや大きめくらいのチャリコの口の中、上アゴ付近にガッチリとフッキングが決まっています。
こんなサイズでもヘッドを襲いかかっているのです。
ヘッドには歯形の跡が。
針のセッティングはというとこんな感じです。
では、現在のセッティングをご紹介しましょう。
用意するのは通常使用しているフック(私はサーベルポイントのMサイズ/Lサイズ)、シーハンター15号、スレッド、瞬間接着剤です。
まずはシーハンターを20mm程度の長さにカットします。
シーハンターを真ん中で折り曲げてフックにスレッドで固定し、最後に瞬間接着剤で固定します。
写真のようにクイックスプリングに通す最低限の大きさの輪っかができるくらいでOKです。
クイックスプリングに通すと輪っかが狭いため写真のように固定されるくらいにしています。
ネクタイを一番下にしたいので先にネクタイを通します。
次にスカート。
最後にゴム管で固定します。
完成形です。
フックはこのように「上向きに」固定されています。
できるだけフックを上向きで固定したいのですが、現段階のセッティングではキャストしたりしていると横を向いたりすることがあります。
手軽にチューニングできますので、ご興味のある方はお試しください。
ちなみにこの仕様ですとバーチカルでは逆にフックがネクタイに添わないので、バーチカル中心の釣りならフックがネクタイに添うノーマルセッティングがいいでしょう。