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キャスティング鯛カブラ解説 〜上級者向けテクニック後編〜

キャスティング鯛ラバ解説の最終回は、「風で船が流れる方向」と「潮の流れ」から判断する最適なキャスト方向を解説したいと思います。
その前におさらいです。
キャストする方向は、
「キャストした鯛ラバをリーリングしてフォールさせる動作において、鯛ラバが手前に近づきすぎず、離れすぎない方向」
がセオリーとなります。
この方向は「風で船が流れる方向」と「潮の流れ」によってほぼ決まりますが、複雑な風、潮流の場合は判断がつきにくい場合もあります。
そんな判断ができない場合は、
鯛ラバを実際にキャストして「着水してから着底するまでの状態」
で判断できます。
さて、最終回の本題です。
<パターンA>
潮流と船が同調するパターン。
海上は無風、もしくは微風でほとんど風が吹いていない場合です。
2013091001.jpg
この場合はAの潮が流れる方向に向かってキャストするのがベストです。
続いて、B→C→Dという順番となります。
ご覧のようにほぼどの方向でもキャスティングの釣りができます。
ただし、B、C、Dの釣り座の場合はちょっとしたテクニックが必要です。
下図をご覧ください。
2013091002.jpg
潮が流れる方向に素直にキャストしているAは、キャストした方向でリフト&フォールさせることができますが、B、C、Dの釣り座は、潮と船の同調具合によってやや潮が流れる方向へ流されながらの釣りとなる場合があります。
この場合、キャストして鯛ラバが手前によってきてから回収するのではなく、潮が流れる方向の釣り座の方の邪魔になりそうなエリアに来たら回収するようにします。
簡単に言うと線上ではなく扇状の釣りとなります。
この釣りをする時は両隣の釣り座の方の邪魔にならないよう、声を掛けてからキャストしてください。
<パターンB>
潮流と風(船)が逆パターン。
潮の流れとは逆の風が吹いていない場合です。
潮に風があたるので、海上は波が立っていて非常にやりにくい状況です。
2013091006.jpg
この場合は潮の速さや風の強さにより変わるので判断が非常に難しいのですがA、B、Cの方向のどれかが良い方向になることが多いです。
2013091007.jpg
この場合、
Aではリーリングスピードはやや遅めにしてキャストはやや飛距離を短くし、リーリングしても鯛ラバは手前に寄らず逆に離れて行くので底取りが悪くなれば回収してキャストし直します。
B、Cはキャスト後すぐにロッドティップを下に向けてラインを海面に着水させ、ラインが風の影響を受けないようにし、リーリング時もロッドティップを下に向けます。そして扇状に探り、潮が流れる方向の釣り座の方の邪魔になりそうなエリアに来たら回収します。
A、B、Cの釣り座ともにリフト&フォールを繰り返すと着底感が悪くなるので、悪くなれば早めに回収して入れ直してください。
<パターンC>
二枚潮のパターン。
上潮もしくは下潮の一方の流れが速く、もう一方は遅い場合です。
この状況においてはキャスティングよりもバーチカルの釣りの方が良い釣果であることが多いことを頭に入れておいてください。
2013091004.jpg
キャストする場合はA、B、Cの方向のどれかが良い方向になることが多いです。
2013091005.jpg
この場合、
A、B、Cともに巻き上げる層(タナ)を普段よりも多く
してください。
海中でラインがふけているので最初の数巻きは、鯛ラバを巻き上げているつもりでもラインのふけを巻き取っているだけで鯛ラバを巻き上げていない状態です。
2013082203.jpg
二枚潮の場合キャスティングすると海中でラインがふけているので、私の個人的見解では、
・着底と同時に巻き上げができない
・巻き上げるタナを正確に把握しにくい

ことで、できるだけラインをふけさせないバーチカルの釣りが有利であるのではないかと考えています。
以上、3回に分けてキャスティング鯛ラバ解説 〜上級者向けテクニック編〜 をお届けしました。
なるべく分かりやすいように理解しやすいように解説したつもりですが、読者の方の中にはいまいち理解しにくい部分もあるかもしれません。
また、実釣現場では刻々と状況が変わりますし、上記にあてはまらないパターンもあります。
潮目付近での釣り、複雑な潮流・・・
潮目付近は潮目をどう船が流れるか?によって刻々とキャスト方向が変わりますし、複雑な潮流も潮流次第でキャスト方向が変わります。
これらを説明するとさらにややこしくなりますので、今回は割愛します。
いろいろと解説しましたが、とにかくキャストする方向は、
「キャストした鯛ラバをリーリングしてフォールさせる動作において、鯛ラバが手前に近づきすぎず、離れすぎない方向」
がセオリーとなります。
分からなくなればとにかくいろんな方向にキャストしてみる。
そこからベストな方向を見定めることができます。

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