そ釣れる巻き速度。
アバウトな巻き速度でも釣れるような状況もあれば、すごくシビアな状況もある。
シビアになってくると、釣れている人の巻き速度を参考にして合わせたりしますよね。
しかしながら、リールが違ったり、ギア比が違ったり、糸巻き量やラインの号数が違ったりするので、水深が浅いところであれば、これらのことが違っても大きく変わることはないかもしれないが、外海のディープドテラなど水深が深くなればなるほど差は大きくなるので、人にあわせているようで合わることができていないのが実状ではないでしょうか。
その差とは具体的にどんなものか?
例えば、ラインをパンパンに巻いた状態のスプールの直径が30mmとするなら、スプール1回転ごとに約94mm(30mm×3.14)巻き上げることができます。
ラインを放出してスプールの直径が20mmになった場合、約63mm(20mm×3.14)となり「スプール1回転で30mmの差」が生まれます。
ギア比が7:1のリールなら、ハンドル1回転でスプールが7回転します。
なので、スプールを7回転させると
・30mmの時は658mm(30mm×3.14×7=約66cm)
・20mmの時は441mm(20mm×3.14×7=約44cm)
となり「ハンドル1回転あたり22cmの差」が生まれます。
スプール1回転ではわずかと感じた差も、ハンドル1回転ともなると22cmの差が出ることになります。
これを頭に入れておいていただいて、例えば水深100mでスプールの直径が30mmの時に1秒1回転で釣れたとします。
次の投入では100mではアタリがなく、150m、200mとラインが放出されスプールの直径が20mmになりました。
この場合、100mで釣れた巻き速度に合わそうとすると約1.5倍の速さで巻き上げる必要があるという計算になります。
こうやって、数値にしてみると結構な差があることに気づきますよね。
でも、実際にフィールドへ出て釣りをしていると、こんな計算をしながら釣りなんてできるもんじゃありません。
ラインマーカーで巻き上げ長や巻きスピードを調整している人もいますが、これも慣れが必要です。
もっと手軽に把握できないものなのか?
巻き上げ長は、カウンター付きリールを使えば簡単かつほぼ正確に把握できます。
じゃ、巻きスピードは?
シマノのフォースマスターなど、一部の電動リールに等速巻きモードが搭載されてます。
簡単に説明すると、例えば「5」の巻きスピードで釣れたとすると、その「5」のスピード維持するように設定すれば、ラインの放出量に関係なく一定のスピードで巻くことができるのです。
これの凄いところは、ラインの放出量を計算してスピードメーターの表示を調整しているので、例えばラインの放出量が100mの時は1秒1回転で「5」のスピードを保持できたが、ラインの放出量が200mになると1秒1.5回転にしないと「5」のスピードを保持できないというもの。
フォースマスター300や800にいち早く搭載されています。
フォースマスター300の詳細はこちら。
フォースマスター800の詳細はこちら。
科学の力。
うまく利用して、さらに釣りをおもしろいものにしてみませんか。